紅く燃ゆる天つ火が地平線に沈み
白銀の朧月が天空(そら)に輝き
真黒き闇の帳が世界を包む
─夜
─宵闇
世界がもう一つの姿を見せる時が来た
暗く静寂に満ちた世界
耳が痛くなるくらい静かな世界
人々が、そして生き物たちが眠りにつく
皆がゆっくりと眠りにつけるのは
闇夜が静寂という形で世界を護っているから
静かな夜が夢の世界へと人々を導く
そして月が沈むと太陽が昇り、太陽が沈むと月が昇り
また世界に夜が訪れる
それは太古から変わらない
世界を護る時の流れの輪廻
† 案内人作成後の感想 †
恒例のグラストリア神霊シリーズ・第7弾。今回は闇がテーマです。
いろんなRPGとかをやっている人には、闇っていうのはあまり良いイメージで取られてない属性である闇。
人間って、本能的に暗いところを嫌うらしいので、どうしてもいいイメージを持たれない、ってのがあると思います。
けど、この世に存在するからには、必ず闇にも何か意味があるはず。
そして、その悪いイメージから脱却するためにこの詩を作ってみました。
で、結局そのイメージを祓うイメージとして、最も身近な闇である「夜」を使い、闇は夜って言う形で世界を護ってるんだ、というイメージを作り上げてみました。
対比という形で太陽を出してしまいましたが、出さないと締りの悪いできになっているような気がしたので出してしまいました。ご容赦を。
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