七月七日

七夕の夜

太古からの縁から

星空の中にある

鷲と琴に封じられた

彦星と織姫が星の河を渡って

再会を許される

この日だけ

この夜だけ

彼らは愛を語り合える

悲しき運命を与えられた二人

犯した業

その償いの為に与えられた運命

何時までも果てること無い輪廻の中で

彼らは果てる事無く輪舞を舞う

別離と再会と焦燥の輪舞を…


  † 案内人作成後の感想 †

  この詩はタイムリーネタということで、安直ですが七夕をモチーフに作ってみました。
  で、その中でもモデルにしたのは七夕に纏わる神話…というか昔話。
  実は結構悲恋なんですよね、この話。
  最後に一年に一度だけ会う事を許されたと言う事で、ハッピーエンドっぽい終わり方してるけど。
  だって、一年に一度しか会うこと出来ないんですよ。普通に考えたら充分悲恋じゃない。
  この詩も、そのハッピーエンドに隠されがちな悲恋の部分をクローズアップして書いてみました。
  ちなみに文内に出てくる鷲と琴。天文学に詳しい人だったら知ってるかと思いますが一応念のため。
  鷲座のアルタイルは牽牛星(彦星)、琴座のベガは職女星(織姫)とされています。




グラストリアの詩へ戻る